介護保険とは・介護保険の基本とシステムやサービスについて

介護保険とは、高齢で介護を必要とする方を、社会が一体となって支える制度のことです。介護保険制度は、高齢者がただ介護されるのではなく、自立ができるように、医療や福祉サービスなどを総合的に利用できることを目的にしています。この記事では、「介護保険とは?」という基本や、介護保険のシステムとサービスについてご紹介しています。

介護保険とは

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介護保険とは、介護を必要とする高齢者の方を、社会が一体となって支援するための制度です。介護保険制度は、介護が必要になった高齢者に対し、ただ単に介護を提供するのではなく、自立を促すために医療や、福祉サービスを提供することを目的としています。
介護保険は、介護を必要としている高齢者の方に、そのための費用をまかなってくれる保険。その費用は、自己負担として支払う保険料と、税金からまかなわれます。

介護保険の基本

介護保険制度は、日本の高齢化が進むことで、介護を必要とする高齢者の増加が見込まれること、そして少子化、核家族化により、介護をする家族も高齢化することから、これまでに存在していた福祉、医療制度に代わり導入されました。それまでの制度では「医療」と「福祉」が独立していました。また、保険料の負担割合が中高所得者に偏る、サービスのほとんどが公的機関によるもので、ひじょうに利用しにくいものでした。
1997年に成立した介護保険法では、基本的な考え方として、「自立支援」「利用者本位」「社会保険方式」があります。ただ単に介護を提供するのではなく、高齢者の自立を支援し、利用者が医療や福祉などの総合的なサービスを選択可能な社会保険、という形で、2000年に運用が始まりました。
介護保険制度では、ケアプランにより、それまでの制度ではバラバラだった医療や福祉を総合的に、そして選んで使えるようになりました。公的機関がほとんどだったサービスの提供者も、民間からNPOまで、さまざまな団体が参入しています。所得による負担割合も一律化され、誰もが使いやすいシステムになっています。
介護保険の財源は、税金50%、保険料50%。日本では、40歳以上に介護保険への加入が義務づけられていて、64歳までは、加入中の健康保険に含まれる形で保険料が徴収されています。この料率は、加入中の健康保険により違いがあります。65歳以上になると、介護保険料は、地方自治体が年金から天引きする形で徴収することになりますが、それぞれの自治体で状況や事情はさまざまなので、この天引きされる額も自治体により異なります。
介護保険のサービスは、65歳以上で「要支援」「要介護」と認められた方、もしくは40歳から64歳の「末期がん」などの病気から「要支援」「要介護」と認められた方が受けることができます。

介護保険の特定疾病

介護保険では、その対象となる疾病が定められていて、以下のような16種類の疾病が該当します。

  • 末期がん
  • 関節リウマチ
  • 初老期における認知症
  • 変形性関節症
  • 脳血管疾患
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 早老症
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 多系統萎縮症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 閉塞性動脈硬化症

要介護認定制度

要介護認定は、全国的な基準により、申請者の「要介護」「要支援」を客観的に判断する仕組みです。判定は2回に分けて行われ、一次判定では、自治体の認定調査員が主治医の意見や、認定調査を基にコンピュータで判断します。二次判定では、一次判定の結果、そして主治医の意見などを基に、学識経験者らが集まる介護認定審査会が審査、判定します。

介護サービスの種類

審査にとおり、要介護認定された場合、介護保険によるさまざまなサービスを受けることができるようになります。

・居宅介護サービス
居宅介護サービスには、「訪問介護」「訪問入浴介護」「訪問看護」などの訪問サービス、「通所介護」「通所リハビリテーション」などの通所サービス、「短期入居生活介護」などの短期入所サービスが含まれます。
・施設サービス
施設サービスには、「介護老人福祉施設や介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」などが含まれます。
そのほか、介護用品のレンタルや、自宅のバリアフリー化のための工事費用補助などが受けられます。
これらの介護サービスは、都道府県、もしくは政令指定都市が行っているサービスですが、そのほかに地域密着型の介護サービスもあり、こちらは市町村が指定、もしくは監督しているサービスです。
地域密着型の介護サービスには、「夜間対応型訪問看護」「認知症対応型通所介護」「定期巡回」「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」などが含まれます。

介護サービスを利用する方法

すでにご紹介したとおり、介護サービスを利用するためには、まず要介護認定される必要があります。自治体の介護保険窓口にて申請を行います。要介護認定の結果は、担当者との面談、身体機能の検査などを経て、およそ1ヶ月後に判明します。
介護認定が認められた場合、介護支援専門員(ケアマネジャー)を選定します。自治体が介護支援専門員のリストを配布しているので、何人かピックアップして連絡をとってみましょう。後々のことを考える必要があるので、なるべく自宅の近くにいる方がいいでしょう。もちろん、介護される方やご家族と介護支援専門員の相性もありますので、なるべく相談しやすい、話しやすい人を選ぶようにしましょう。もちろん、介護支援専門員を変更することも可能です。その場合は自治体の福祉課などの窓口に申し込みます。
介護支援専門員は、介護される方やご家族との聞き取りから、今後の介護の指針となる「ケアプラン」を作ります。

要介護が認められなかった場合

申請したものの、要介護認定されなかった場合、「要支援」認定されることがあります。要支援1、要支援2の方は、「支援することにより自立が可能」という位置づけとなるため、要介護で利用可能な居宅介護サービスなどのサービスを受けることはできません。
その代わり、要支援1、あるいは2の方は「介護予防サービス」を受けることができます。

・介護予防サービス(予防給付)
介護予防サービスでも、介護サービス同様、「介護予防訪問入浴介護」「介護予防訪問リハビリテーション」などの訪問サービス、「介護予防通所リハビリテーション」の通所サービス、「看護予防短期入所生活介護(ショートステイ)」などの予防サービスを受けることが可能です。この予防給付でも、介護用品のレンタル、バリアフリー化のための自宅リフォームのための工事費用補助などを受けることができます。

これからの介護保険制度

介護保険制度が始まってから約20年。日本は、予想を超える速いスピードで高齢化が進んでいます。それに合わせるようにこれまで、介護保険法は改正を重ねてきました。これまで3年ごとに見直されている介護保険ですが、今後の流れとしては、高齢者であっても、収入の多い方には、財政改善を目的に、それなりの負担を求める方向に行くと考えられます。また、高齢者の社会参加を進めること、そして介護予防がこれからの介護のトレンドになっていくでしょう。介護保険の域を出た民間のサービスなども登場しており、今後、より選べるサービスとして需要が高まっていくことが予想されます。